W不倫から恋人へ㊙️
はじめて罪悪感が芽生えました。 「わたしが邪魔しちゃってたのかなぁ」 っていう思い。 じぶんの、じぶんたちの歩んできた道が「過ち」だと思ったことはなかった。 それはいまも変わらない。 けれど、誰かを悲しい思いにさせてしまっていたことも、変えられ…
思えば、彼は弱い人だった。 「人生を全力で楽しみたいんだよね」 と、まっすぐな目をして語るところが素敵だと思った。 「子供がいてもいなくても、結婚しててもしてなくても、 自分の人生であることに変わりはないんだから、 それぞれの人間としての人生を…
「今年は誕生日、なにもしてもらわなくていいです」 他人行儀で送ったメッセージが、また喧嘩の要因となる。 そんなやりとりに疲弊しつつも、 わたしの毎日は充実していた。 その年は、わたしの誕生日を祝いたいと言ってくれる人がもうひとりいたからだ。