彼に嘘をつかれていました。

彼とお付き合いをする前から、彼に子供がいることは知っていた。

彼が奥さんと別れても、子供との関係を完全に切ることはなく、大人としてできることをしてあげたい、と思っていることも知っていた。

すなわち、彼とお付き合いをはじめると同時に、

元配偶者との間にできた子供と交流をしつづける人

と将来をともに歩んでいくことが確定したのです。

付き合う前は彼女になりたいという気持ちが強く、

「子供がいることは前々から知っていたことだし、彼の気持ちを尊重したいし、自分の子供に責任を取っているってむしろ立派って聞くし…」

といろいろと自分の気持ちよりも彼の気持ちや立場を優先して自分を納得させていた。

そんなわたしの態度に、彼は感謝をしてくれて、

「あけぼのちゃんを悲しませることはしないし、誠意を持った行動をとる。くだらない嘘はつかないし、変な隠し事もしないよ」

と言ってくれていました。

そこで今回の嘘です。

なんのことかと思いますが、まぁ聞いてください。

（わたしの探偵かよ、ってレベルの洞察力と調査スキルにも注目。）

月に1回の父子の日（面会日）。

毎月のように「楽しんできてね」と送り出して、終わったあとに合流した。

面会が終わるとだいたいざっくりと今日は何をした〜とか、こんなことができるようになってた〜とか、保育園ではこうらしい〜とか教えてくれる。

その日は公園で遊んだと聞いた。

公園遊びは、いつも子ちゃんとふたりで近所の公園まで行き、小一時間遊んでまた家に帰っていっしょに過ごしてバイバイしてくる、という流れなので、今回もそうだったと勝手に想像して「楽しかったならよかったね〜」と話を聞いていた。

その次の日。

ひとりで車に乗ると、後部座席が芝生の草のようなもので汚れていた。

「？！？！」と思ってよく確認するとやっぱり草。

乗る時に足をかける場所も土で足跡がついていた。（探偵かよ）

そのつい2週間前に洗車にいき、後部座席はわたしはシートも外して掃除をしたので、綺麗にしたのを覚えていた。

なので汚れるとしたらこの2週間の間。（だから探偵かよ）

ってか芝生の草って昨日の公園じゃ…。

歩いて近所の公園に行くんじゃなくて、遠くの公園にでも行ったのかな。

車乗せたなら乗せたって言えばいいのにな〜。

と思ってなにげなく彼に聞いてみた。

👧🏻「昨日子ちゃんと遊んだとき、車使った？」

怒ってもなく、問い詰める空気も出さず、軽く聞いただけなのに彼は、

👨🏻「え？車？いつも通り車で会いには行ったけど？」

とあたふたし始めてwその動揺っぷりにわたしも驚いてw

👧🏻「あ〜、なんか後部座席の足元が草みたいなので汚れてたんだよね、だから昨日乗せたのかなーって思って。」

っていかにも隠し事を暴くような言い方をしてしまってw

そしてらいつも会話広げたり、真剣にいっしょに考えてくれる彼が

👨🏻「ふ〜ん。心当たりないなぁ。知らない。」

って言うから怪しすぎてもう確信したよね。でも喧嘩とかもしたくなかったから一旦落ち着こうと思って

👧🏻「そっかぁ。じゃあなんだろう…」

って身を引いたけど、つぎどんな切り出し方をしたら打ち明けてくれるだろうって考えていた。

わたしの様子があきらかにテンション落ちているので彼も気にかけてくれるんだけど、後部座席のことで悩んでいるから下手に言えない。

時間が経ってから場所を変えて話してみた。

話せば話すほど彼の話は冷静かつ具体的になってきて、

👨🏻「ほんとに知らないもんっ…乗せてたとしたらなにがそんなに引っかかってるの？」

と強めに聞かれた。言っていることも辻褄はいちお合っていたので、これ以上責めても空気が悪くなりそうだと思って引いた。

でも一言、

👧🏻「仮に乗せたとして、車に子ちゃんが乗ったことが嫌なんじゃなくて、なんであたしに言ってくれないのかな？って、言えない事情があったのかな？って深読みしちゃって気になってるだけだよ。でもそれもあたしの考えすぎってことだよね？」

って言っておいた。

👨🏻「うん。ほんとに乗せてない。心当たりほかにないか考えてみるね」

と言われてその話は終わった。

それでも半信半疑で『ここまで頑なに隠す理由ってなに？』とは思っていたのだけど笑、自分の中だけの確信は確信ではないとも言えるからなるべく態度に出さないようにしようと思った。

夜に彼のほうから

👨🏻「あけちゃん元気ないね、もしかして…車のこと考えちゃってる？」

って聞いてきたんだけど、もうその話は深堀りしないって決めてたから

👧🏻「ううん、もうその話は言われたことだけを信じて終わらせるって決めたから」

と答えた。

それでも3週間くらい経っても気持ちというか、後部座席が草だらけだった原因は明らかにならず、シンプルに気持ちわりぃなと思っていた。

時間が経つにつれ忘れるものかなーと思ったりもしたが、時間が経とうが気になっていることが明白にならない限り忘れない性格だったので、忘れることはなかった。

車に乗るたびに結局はぐらかされたままの一件。

「そういえばこの前言ってた車の件で、ほかに思い当たる原因思い出した？」
なんて聞こうとも思ったけど、きっと歯切れの悪い返事をされてまた微妙な空気になるだろうと思ってやめた。勘ぐってるみたいでうざいしね。

どうしても気になって、このままじゃ精神衛生上とても良くないので、
こういうことはしたくなかったなぁ〜と思いながらも、昔発見して以来見ていなかった元妻さんのSNSを覗いてしまったです…
IDは昔一瞬見たやつを記憶していた（うん、おまえ名探偵かよ）

すると案の定車に乗った子ちゃんを撮った写真が載っていて、
背景はボケてるけど運転席に座ってハンドルを握る彼の姿が。

やっと事実を確認できてスッキリした気持ちと、
嘘をつかれていたことがわかってしまったショックでなんとも言えない気持ちになった。

1番疑問だったのが、「どうしてたかが車に乗せたことを隠したのか？」ってところ。
素直に「こういう事情で昨日は乗せたよ」って言ってくれればよかったのに、
「知らない」「ふーーん」「心当たりない」「仮に乗ってたらなにが嫌なの？」
といって頑なに隠したのだろう。わたしに言えないことが起こったのかな？
と次から次へと深読みした。その日まともに笑えていたかわからない。

そしてなんだかんだで1ヶ月が経過し次の父子の日を迎え、なんとも複雑な気持ちで送り出した。

無事帰宅したあとに、いつも通り子ちゃんの話になったので、タイミングを見て打ち明けてみた。

直接聞かずに向こう側のSNSを探るようなことをしたことは謝った。
それでも説明されていた内容と異なる事実を知ったこと、隠す理由がわからず深読みをしているということ、パッとしない状態で1ヶ月近くずっとモヤモヤしていること、これによってやっと落ち着いてきた子ちゃんや元妻さんへの思いがまた不穏な気持ちに寄ってしまいそうなこと、いまからでもいいので良ければなにがあったのか教えてほしいと聞いた。

彼はわたしの話に相槌を打ちながら聞いてくれたあと、口を開き、

👨🏻「あけぼのちゃんがどこまで理解してくれるかわからないんだけど…」

と言って

👨🏻「子供のこととなるとたまにアクシデントが起こることがあって…」

と続けた。わたしも冷静に相槌だけを打つ。

要約すると、その日は近所ではなく3人で遠出をしていた。
行きは彼は自分の車で、元妻さんと子ちゃんはタクシーで移動をして現地で合流をして遊んでいた。
帰る直前に元妻さんから子ちゃんがタクシーの乗れない状態になってしまったことを伝えられて、悩んでいる時間もなかったのでささっと車に乗せて帰宅した。

👨🏻「車に乗せるときはあけちゃんに事前相談はしないとっておれの中であったから、事前相談していない日だったけど、”これはアクシデントだからノーカンにさせて”、”あけちゃんごめん”って思いながら運転してた」

とのことだった。

👧🏻「うん。どのくらい大変な状況だったのかとか、わたしには経験がないから100％その場の状況や気持ちは理解できていないかもしれないけど、そういう事情を聞けば『そうだったんだ、大変だったね』で受け流せるよ。責めるつもりはまったくないけど、ちなみにどうして隠してたの？」

👨🏻「今回はアクシデントでおれの意思があってやったことじゃないからノーカンにさせてもらおうって気持ちがあったのと、いつかは言わないとな。とは思ってたけど具体的にいつ言おうかとかは考えてなかった。その前にあけちゃんに聞かれたから咄嗟に嘘をついてしまった」

👧🏻「そっか。いつかは言おうと思ってくれてたんだね」

👨🏻「でもそれもいつなのか考えてなかったし、タイミングがなかったらずっと言えてなかったかもしれない。現に今回は1ヶ月近くもあけちゃんをモヤモヤさせてしまってたし、核心に迫る行動をさせてしまったのはおれの配慮が足りていなかったと思う。
車に乗せたことはごめんなさいと思わないけど、嘘をついたのと説明が遅かったことはごめんなさい」

こんな感じで彼側の意思も聞けたのでスッキリして終われた。

ノーカンにするつもり（隠す）なら、後部座席のシートは掃除しておいたほうがよかったねと言ってみた笑

おれはそういうところが詰めが甘いのよ、って自分で言ってた笑
浮気も隠せてなかったしね笑

シートの汚れに気付くのも、いつの汚れかすぐに察したのも、わたしの洞察力はハンパなかったし、
元妻さんのSNSのID一発で当てたのも、写真に気づいたのも、勘の鋭さと検索力なめたらあかん😥

なぜか自然とわたしには情報が入ってくるんだよね…って言ったらこわすぎって言われた。